矢口 八虎（やぐち やとら）

本作品の主人公は、以下のような経歴を持っています。

高校2年生から高校3年生までの間、彼は友人たちと徹夜で酒を飲みながら騒ぎ、タバコも嗜む遊び人でした。しかし、成績はトップクラスであり、金髪で軟骨にピアスをしている不良ながらも、クラスの陰キャラとも分け隔てなく接する愛嬌のある人気者でした。体を動かすのは嫌いではないものの、陸上競技は嫌いで、ミント味のものも苦手で、歯磨き粉は子供用を使用しています。また、コーヒーなどのカフェインで酔っ払う特殊体質を持っています。

彼は与えられたノルマをこなすようにして、人付き合いや勉強に励んでいましたが、何をやっても達成感を得られず、空虚な毎日を過ごしていました。大学受験と関係のない選択授業はサボるために美術を選択していましたが、ある日美術室で見た一枚の絵に惹かれ、美術部に入部しました。次第に絵を描くことにのめり込み、真剣に美大の受験を目指し始めました。

高校の同級生で同じ美術部部員の鮎川とは腐れ縁の関係です。高校の美術部や予備校（東京美術学院）で経験を積み、美術に対する技術を学び急成長を遂げました。受験時の体調不良などのトラブルも乗り越え、東京藝術大学に現役合格を果たしました。

藝大1年生の最初に行われた作品と一緒の自己紹介で、周りのクラスメイトのレベルの高さに圧倒され、さらに受験絵画は作品ではないと自分のこれまでを否定されたことで、ひどく落ち込み、一時は絵画に取り組む目標を見失ってしまいました。しかし、偶然上野動物園で再会した桑名との会話をきっかけに、一旦は歩くことを休み、様々なことに心を動かすように決意しました。

藝大1年の冬休みには、さえき絵画教室でお絵描き教室のアルバイトをしましたが、保護者ウケは良い反面、子供ウケが悪いことが判明しました。また、さえき絵画教室の目黒先生と生徒の翔也の影響で『武装伝記マゲンダー』にハマり、全52話を完走しました。

絵を描く際は、つなぎを着用しています。