フレイヤ

本作のヒロインの一人であり、作者からラスボスと称されるフレイヤ。彼女はフレイヤ・ファミリアの主神であり、ファミリアクロニクル『episodeフレイヤ』では主人公を務める。銀色の髪と瞳を持ち、その美貌は神々の中でも随一。彼女の美しさは絶大な魅了の力を持ち、モンスターや神すらも虜にすることができる。その力を本気で使えば、下界の全てを掌握することも可能だ。

フレイヤは北欧神話の平和と豊饒の女神に由来し、愛だけでなく勇気や英雄をも尊ぶ。彼女は魂の本質を見抜く洞察力を持ち、天界にいたころから英雄と謳われる戦死者を収集していた。その趣味は下界に降りても変わらない。かつてヘラとの抗争に敗れた際の約束によりオラリオに留まっているが、時折伴侶（オーズ）を探すために旅に出ようとする。

ある日、フレイヤは透き通った美しい魂の色を持つベルを偶然目撃し、彼に興味を抱く。これまでとは異なり、今回は影からベルの成長を見守ることに楽しみを見出す。ベルとの初めての直接的な出会いは本編6巻のアポロンが主催した宴の場であるが、実は本編1巻から密かに試練を与えたり手助けをして彼の成長を促していた。ベルに対する執着は尋常でなく、彼のためにイシュタル・ファミリアを壊滅させるほどだ。

物語の初めからシルを娘と呼んでいたフレイヤだが、本編16巻で自身がシルでもあるという正体が明らかになる。シルとしてベルに正式に好意を伝えるが振られ、女神としてベルを手に入れようと画策するも失敗。最終的にはベルを手に入れるために戦争遊戯にまで持ち込む。「派閥大戦」を経てベルへの恋心が決着し、真の望みである女神の束縛からも解放され、シルとしてオラリオに残ることを選ぶ。