ジョージー / 才川 苗（さいかわ さなえ）

才川リコの姉で、中学3年生の才川苗は、自らを「才川家のメイド」と称しています。メイドとして振る舞う際には「ジョージー」と名乗り、妹にもその名前で呼ばせています。学校では「なえ」と呼ばれていますが、普段は「ジョージー」として過ごしているため、本名で呼ばれると反応が遅れることが多いです。

苗は、妹のリコとは対照的に落ち着いた性格ですが、メイドマニアであり、プライベートでもメイドとして振る舞います。自作のメイド服を着て、ティーセットや紅茶を常備し、来客をもてなす徹底ぶりです。小林さんとは「同志」と呼び合うほど意気投合しています。普段は普通の女子中学生として過ごしており、エピローグでは学生服姿が描かれています。また、スピンオフ作品でも制服姿で登場することがあります。メイド服の資金を稼ぐために遊園地でマスコットのアルバイトもしています。

妹のリコに対しては「お嬢様」と呼びますが、時折「リコ」と呼ぶこともあります。トールとの語らいを熱望し、妹を通じてトールを自宅に招いた際には、偶然同行していた小林さんと意気投合し、トールを置き去りにしてメイド談義を繰り広げました。その結果、トールも苗を一目置く存在となりました。内面は歳相応で、トールからは「子供っぽい」と言われることもあります。

アニメ版では、苗のキャラクター設定が深掘りされており、第1期第9話では両親とリコの運動会を観覧し、第1期第11話では初詣に付き添い、第1期第13話ではリコの登校を見送るシーンが描かれています。いずれも自前のメイド服で登場し、第1期第11話では「大吉」のおみくじを妹に譲るなど、妹想いな一面も描かれています。

スピンオフ作品『カンナの日常』では、才川家に遊びに来たカンナを出迎え、時には妹たちと遊ぶ姿が描かれています。原作やアニメとは若干異なり、目が常に微笑んでいるような線目で描かれています。カンナがジョージーに憧れてメイドごっこを申し出た際には、メイドの心構えを厳しく指導しています。また、化粧の勉強を始めたり、試験勉強のためにコーヒーを飲む姿も描かれています。普段のメイド服姿が印象深いため、学生服姿で登場した際にはカンナから不審者と勘違いされていました。