殺せんせー（ころせんせー）

演・声 - 二宮和也

この作品の主人公は「殺せんせー」と呼ばれています。このニックネームは、茅野が「殺すことができない先生」という意味で名付けました。彼は月の7割を爆破し、常に三日月の状態にしたと自ら語り、「1年後に地球を爆破する」と宣言しています。彼は3年E組の暗殺対象です。

ある女性との約束により、椚ヶ丘中学校3年E組の担任となり、英会話（イリーナ）と体育（烏間）を除く全教科を担当しています。授業中はアカデミックドレスを着用し、三日月が刺繍された大きなネクタイをしています。

彼の外見は黄色のタコに似た、丸顔で触手を持つ謎の生物です。普段はニヤリとした表情を浮かべ、笑い声は「ヌルフフフ」、驚いたり狼狽したりすると「にゅやッ！」という独特の声を発します。

彼の体は炭素化合物と珪素化合物のハイブリッドでできており、国が開発した特殊な物質で触手にダメージを与えることができますが、数秒で再生します。ただし、この再生には多くのエネルギーを消耗するため、直後は動きが鈍くなります。その他にもいくつかの弱点があり、潮田渚によってリスト化されています。ネクタイの下には急所である心臓があり、そこを攻撃されると一撃で命を落とします。

普段は丁寧な口調でE組の生徒たちに接し、一人一人に気を配りますが、道を外れた行動をとる者には激怒します。また、教え子に危害を加える者には触手を使って制裁を加えることもあります。

趣味は「手入れ」で、暗殺者への報復として行います。対象は人の心身や物品に及び、精密な作業も瞬時にこなします。暗殺中に攻撃を避けながら手入れをすることもあります。

彼の正体は「死神」と呼ばれる殺し屋だった人間の男性です。柳沢が主任を務める研究所での実験の結果、異形の姿になりました。そこで出会ったE組の前担任、雪村あぐりが彼の暴走で致命傷を負ったことを悔い、彼女の最後の言葉を実行するため「弱くなりたい」と願い、現在の姿になりました。アカデミックドレスは変異時に見つけたカラムシの糸を編み込み、炭で染めて自作したもので、ネクタイはあぐりからのプレゼントです。

最期は生徒たちに押さえられ、28人全員の出席を取った後、渚の対触手ナイフでネクタイごと心臓を貫かれ消滅しました。消滅前に生徒一人一人に卒業アルバムとアドバイスブックを残し、生徒たちはそれを参考に志望の進路へ進んでいます。E組の意向で墓は作られず、成功報酬の一部で購入された旧校舎周辺の裏山が「二人（殺せんせーとあぐり）がいつでもいるところ、皆がいつでも帰ってこれる場所」として使われ、元E組生徒によって定期的に手入れされています。