ハンジ・ゾエ (Hanji Zoe)

調査兵団の第四分隊長から第14代団長に昇進した人物。身長170cm、体重60kgで、9月5日生まれ。サシャと共に、物語の中でコミックリリーフとしての役割を果たしている。

茶髪のポニーテールで中性的な外見を持ち、任務中はゴーグル、普段は眼鏡をかけている。優れた頭脳と戦闘力を持ち、エルヴィン団長の参謀として巨人の生体調査や計略に貢献している。かつては仲間を失った憎しみから巨人と戦っていたが、あるきっかけで巨人の体に興味を持ち、「巨人の研究」を通じて戦う道を選んだ。明るく親しみやすいが、調査兵団内では「怖いもの知らずの変人」として知られ、巨人に対しては愛情に近い感情を抱いている。

エレンが加入した後は、巨人化能力の研究やエルヴィン不在時の指揮を担当し、エルヴィンの死後、次期団長に任命された。憲兵団から得た技術を基に、鎧の巨人に対抗する新兵器「雷槍」を開発し、調査兵団に配備。ウォール・マリア奪還作戦では負傷しながらも鎧の巨人の撃退に貢献し、エルヴィンの後を継いで団長に就任。左目を負傷し、以後は眼帯をつけるようになった。

4年後のマーレ編でも団長として登場し、調査兵団の指揮や外交を担当。パラディ島を守るために「地鳴らし」が必要と理解しつつも、壁外の人間の大量虐殺を避けたいと苦悩。最終的に「地鳴らし」を許可するが、エレンを止めるためにマガトや車力の巨人と協力。仲間たちを載せた飛行艇を飛ばすために一人で特攻することを決意し、アルミンを第15代団長に指名。リヴァイから「心臓を捧げよ。」と激励を受け、超大型巨人に立ち向かい、壮絶な戦死を遂げた。死後、先に逝った仲間たちと再会し、飛行艇が飛んだことや自身の役目を果たしたことを伝えられ、安堵した。

アニメ版では出番が増え、1話ではエルヴィンと共にキースの指揮に従い戦い、9話では特別編「リヴァイ兵士長」のエピソードが挿入され、原作にはない戦闘シーンが追加されている。OAD版「イルゼの手帳」でも追加エピソードが挿入された。実写映画版では、壁の穴を塞ぐ作戦に参加。

ハンジの性別については、作者が「性別は明言しない方がよさそうだ」と曖昧にしており、担当者も「どっちでも大丈夫」と答えていた。しかし、アニメや実写では女性として描かれ、アニメ版ではバストの盛り上がりが確認できるが、性別は明確にされていない。連載初期の「イルゼの手帳」では女性口調で、5巻の嘘予告ではスカート姿が描かれている。その他、27巻ではエレンに胸倉をつかまれた際に「エレンのエッチ！」と発言している。