佐藤 和真（さとう かずま）

異世界転生を遂げた元高校生で、現在は新たなる冒険者としての人生を歩むカズマを物語の中心に据えた。緑の瞳と茶髪のショートヘアがトレードマークの彼は、16歳から事件に巻き込まれながら17歳へと歳を重ねる（WEB版では20歳）。衣装は、移動初期に着用していたジャージから次第に軽装備へと変わっていった。

彼の性格は一筋縄ではいかない。目的を達成するためなら不正も厭わないし、勝利のために笑みを浮かべがちで、時には卑猥な言動を取ることも。しかし、基本的には仲間思いで優しい一面も持ち合わせ、困った人を見過ごすことができない性分だ。仲間たちからは頼りにされており、特にアクアなどは彼を信頼している。

一方で、前世では孤立無援に陥った日本の高校生だった。中学時代に初恋の女の子が不良に心を寄せているのを見てショックを受け、不登校へと繋がり、最終的にはニート状態で人生を過ごしていた。彼の命を終わらせたのは心臓麻痺という不運な出来事で、道端の女子高生を救おうとした勘違いからきたショック死だった。

死後、転生を司る水の女神アクアの導きにより、異世界での新たなチャンスを得る。アクアを連れ、アクセルの街へと降り立ち、めぐみんやダクネスといった上級職の仲間とパーティーを結成。最下級の冒険者である彼は、盗賊のスキル「スティール」や「潜伏」「敵感知」、アーチャーの「千里眼」や「狙撃」、リッチーの「ドレインタッチ」といった多彩な技を操りながら仲間を支え、時には弓や剣、はたまた魔法で戦う。

カズマは仲間の騒動に最初は渋々巻き込まれ、最終的には自らを戒めつつ、「しょうがねえなあ！」という半ば決めゼリフと共に立ち上がるのが常。ファンからの人気もあり、角川スニーカー文庫公式サイトのTVアニメ化記念キャラクター人気投票で第8位を獲得。さらに、『このライトノベルがすごい！』の男性キャラクター部門では、2017年版8位、2018年版・2019年版で9位、2020年版6位、2021年版8位と評価されている。