ロッド・レイス (Rod Reiss)

ヒストリアの実父であり、王政府の実質的な最高指導者であるロッド・レイスは、表向きには貴族として振る舞い、「レイス卿」と呼ばれていました。彼には正妻との間に5人の子供がいましたが、アルマという使用人との関係からヒストリアが生まれました。しかし、ヒストリアは正式な家族として迎え入れられず、母子は領内の牧場に住まわされていました。

845年、ウォール・マリアが陥落した際、グリシャの襲撃によりロッドは家族と「巨人の力」を失いました。その後、アルマとヒストリアを迎え入れることを決意しましたが、中央第一憲兵のケニーたちに阻まれ、アルマを見捨てることを選びました。しかし、ヒストリアの命を奪うことには抵抗を感じ、彼女を「クリスタ・レンズ」として隠すことにしました。

5年間、実子たちの死と「巨人の力」の喪失について黙っていましたが、エレンがトロスト区防衛戦で勝利したことを機に真実を明かしました。エレンとヒストリアを自分のもとに連れてくるため、ケニーたちを使って二人を捕らえました。そして、ヒストリアに巨人化薬を与え、エレンを食べさせようとしましたが、彼女に拒まれました。最終的にロッド自身が薬を摂取し巨人化しましたが、調査兵団の迎撃により倒され、ヒストリアによって命を絶たれました。

若い頃、ロッドはレイス家に伝わる巨人の力で人類を救おうと考えていましたが、継承者たちがその力を広めないことや、弟や娘が初代王の記憶に影響されて変わってしまったことに失望し、精神的に追い詰められていきました。彼はかつて巨人を継承する立場にありましたが、弟がその役割を引き受けた過去があります。ロッドは弟を「神」と呼び、自分の使命を神を呼び戻すことと考えていました。

諌山によれば、ロッドは「普通の人」であり、レイス家の生き残りとしての重責に耐えられず、浮気や神頼みをしていたとされています。