ケニー・アッカーマン (Kenny Ackerman)

中央第一憲兵団の対人立体機動部隊を率いる隊長であるケニーは、身長190cm、体重120kgの巨漢で、「切り裂きケニー」として知られる恐ろしい殺人鬼です。彼はかつて王都ミットラスで百人以上の憲兵を殺害し、その残虐な行為は都市伝説として語り継がれています。

ケニーは冷酷な人生の中で培った卓越した能力を持ち、リヴァイの師でもありました。彼は元々、王政によるアッカーマン家への弾圧に対抗するために活動していましたが、ウーリ・レイスとの出会いをきっかけに中央憲兵となりました。その後、彼は自らの「夢」を実現するために、議会の指示のもとで要人の暗殺や対人立体機動部隊の設立を行いました。

リーブス商会の裏切りを察知したケニーは、会長のディモと部下2名を殺害し、エレンとヒストリアを誘拐しました。さらに、彼らの殺害を調査兵団の仕業に見せかけました。その後、対人立体機動装置を装備した部隊を率いてリヴァイたちを急襲しましたが、反撃を受けて逃走を許してしまいました。

エレン奪還作戦において、ケニーは「レイス家の巨人の力を奪う」という目的を明らかにしましたが、レイス家以外の血統ではそれが叶わないことを知りました。その後、ロッドの巨人化に伴う洞窟の崩落で全ての部下を失い、自らも致命傷を負いました。彼はロッドから奪った巨人化薬を使用して生き残る選択肢もありましたが、それを選ばず、最期に現れたリヴァイに自分たちの関係を明かし、巨人化薬を託して静かに息を引き取りました。

実はケニーはリヴァイの母クシェルの兄であり、リヴァイの伯父にあたります。しかし、クシェルもケニーもこのことを話さなかったため、リヴァイは自分の素姓を知らずに育ちました。孤児となったリヴァイを拾ったケニーは、彼に対人格闘術や殺人術を教えましたが、自分の生き方では親にはなれないと考え、リヴァイが一人前になった後、彼のもとを去りました。

ケニーのキャラクターは、ゲーム『グランド・セフト・オートV』の主人公の一人であるトレバー・フィリップスに影響を受けており、諌山は「こんなキャラクターを描きたい」と考えてケニーを生み出しました。