坂口安吾（さかぐち あんご）

内務省異能特務課の参事官補佐である彼は、丸眼鏡を掛け、スーツを着こなす26歳の男性です。身長は178センチメートル、体重62キログラム、血液型はA型。知的な女性を好み、アンティークや思い出、物質主義に惹かれますが、残業や徹夜、裏切りは嫌います。彼は早くからその優秀さを認められ、情報収集と分析のスキルを持ち、三重スパイとしての活動もこなせるタフさと器用さを有します。さらに、腕利きの護衛が二人付き添います。

四年前、彼はポートマフィアに密かに潜入し、マフィアの動向を特務課に報告するマフィア専属情報員として活動していました。その過程で鷗外の指示により「ミミック」を日本に引き入れた結果、織田の死につながり、太宰に恨まれることとなりました。

マフィア時代の太宰の友人であった彼は、織田の死後、罪滅ぼしの一環として「七號機関」に依頼し、太宰の経歴を浄化しました。

三社戦争では、鏡花の身柄を巡り太宰との司法取引中に「組合」の襲撃を受け、重傷を負います。入院中、太宰との取引によって与謝野の治療を受け、回復。その後はメルヴィルを逮捕し、「組合」の情報収集に力を入れています。

「死の家の鼠」に対しては、太宰やフィッツジェラルドと共にドストエフスキーを捕獲しました。虫太郎の異能が解除された際、《猟犬》により太宰が逮捕され、探偵社が《天人五衰》によってテロリストとして仕立てられた時、彼は敦と鏡花を保護し、監獄からの指示に従ってサポートを行いました。さらに、シグマから「頁」の在処を聞き出す際には、種田長官を刺したシグマに対して激しい怒りを表しました。

鏡花とモンゴメリの女性陣が敦には優しい一方で自分には厳しいため、理不尽さを感じています。福地による「大指令」の発動を阻止するため、太宰の指示に従い、吸血種軍の進軍時のみ「大指令」を発動できるよう総理大臣に申請しました。また、太宰への情報伝達や中央制御室の制圧のためにムルソーの囚人の一人と司法取引を行い、刑期短縮の見返りに異能を使用させました。

彼の異能「堕落論」は、物に残った記憶を読み取る能力です。床に触れ逃亡経路を辿るなど、床や人間からも記憶を読み取れるとされています。この能力名は、彼のモデルとなった文豪、坂口安吾の随筆から取られたものです。