ヘルメス

ヘルメス・ファミリアの主神であるヘルメスは、しばしばおどけた言動を見せるが、その多くは演技であり、掴みどころのない性格を持つ。彼はギリシア神話に登場するゼウスの息子で、多才な神として知られるヘルメースに由来する。

ゼウスの使い走りをしていた過去からベルに興味を持ち、本編第5巻ではベルを探るために騒動を引き起こす。事件を収束させたベルを見て、彼を英雄の器と認める。イシュタルによる事件では、ベルを最後の英雄に押し上げると決意し、異端児の事件ではベルとアステリオスの闘争を神意を超えた未知のものと評し、感動する。何よりもベルを英雄にすることを最優先しており、この点でフレイヤと目的を共有し、ベルにも直接応援者としてお節介をすると伝えている。

ヘルメスは自らを調停者と称し、物語全般に裏から影響を及ぼす。異端児の事件では、地に落ちたベルの名誉回復を図るが、異端児の保護を目指すウラノスと、異端児の討伐とダイダロス・オーブの入手を目指すロキ・ファミリアとの間で板挟みとなり、苦心する様子が本編と外伝で描かれる。また、イシュタル・ファミリアの壊滅やヘスティア・ファミリアの初遠征についても、ヘルメスの裏からの介在が外伝で描かれる。「派閥大戦」では敗戦濃厚な派閥連合への不参加を決めるが、裏ではリューの参戦とランクアップに貢献する。